『Vainglory(ベイングローリー)』- 「VIPL」4日目の大会レポート!「UniversalCivils」の真意とは...!?

『Vainglory(ベイングローリー)』の国際リーグ「Vainglory International premier league」の大会レポート!4日目の試合内容や、現地の様子を振り返ろう!

2015/12/15 20:00

「VIPL」4日目

12月3日(木)より、韓国にて開催中の「Vainglory International premier league」。今回のレポートもAdobee氏から届きました!

4日目の試合は、「Phobia vs DMG 」、「Ardent Alliance vs G2」、そして「Infamous vs UniversalCivils」。様々なチームの思いと野心が交錯する中、「UniversalCivils」は、何を考え戦ったのか?その全貌を徹底公開です!

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「VIPL」レポート -4日目-

みなさんこんにちは!
VIPL4日目の大会レポートをお伝えしていきたいと思います。
残念ながら敗北となってしまった「UniversalCivils」ですが、彼らの戦いぶりにどうか注目していただけると幸いです!

第1試合 Phobia vs DMG

GankStarsとの試合で負けているPhobiaと、同じくWildに負けているDMGの一戦。どちらのチームも"ここで負けてしまうとグループステージ敗退が確定してしまう"という、とても大事な試合でした。

Phobiaは1試合目、KillB選手が仕事の都合で出場できなかったため、2試合目にしてベストメンバーが整ったという形。DMG側はGodFather選手がキープレイヤーとして注目を集めていました。まずはお互いのバン/ピックですが...

【Phobia】バン...アダージオ ピック...セレス・アダージオ・ヴォックス
【DMG】バン...リンゴ ピック...スカイ・コシュカ・キャサリン
ロームのアーダンが非常にOPなヒーロー、次点でキャサリンという共通認識がある今大会ですが、アダージオがバンされる試合は、これまで全体の3分の1を占めていました。これはアダージオがロームだけでなく、レーンやジャングルといったロールもこなせるため、非常に汎用性の高いドラフトピックをできるという観点に基づくものだと思われます。

この試合は非常に拮抗していました。見ていた方はわかると思いますが、どちらが勝ってもおかしくなかったシーソーゲームでしたね。その中でも試合を決定づけたのはアーダンを使っていたFebri選手の1プレー。"試合終盤のジャングルショップ付近での集団戦"です。

セレスとヴォックスが倒されてしまい、残されたアーダン。HPも非常に少ない中でしたが、DMGのスカイとキャサリンを相手に、ブッシュを巧みに利用しながら時間を稼ぐことに成功していました。

このように敵を欺く動きをしながら時間を稼いだり、スキルを躱したりする動きをジューク(Juke)というのですが、僕が今までVaingloryの試合を見てきた中でもっとも印象に残るジュークでした。

ここでアーダンをすぐに落とせていれば、そのままDMGが勝利していたと思います。おそらく、GodFather選手が最後の「フォワード・バラージ」を途中でキャンセルしてしまったのが、アーダンの生死を分けた要因かと思います。

これにより、流れを完全に味方につけたPhobiaが最後の集団戦を制し、勝利をものにしましたまさに1タップの差で勝敗がわかれた1戦でした

第2試合 Ardent Alliance vs G2

続いて第2試合。日本のプレイヤーにも顔が広いShinKaigan選手が率いる「Ardent Alliance(以降、Ardent)」と「G2」の試合です。バン/ピックは...

【Ardent】バン...コシュカ ピック...アーダン・アダージオ・リンゴ
【G2】バン...ヴォックス ピック...スカイ・セレス・キャサリン
Ardentのレーナー、Micshe選手は前回の試合で見事なソーをプレイしてみせたプレイヤーです。彼のレーニングスキルは世界でもトップレベルでGankStarsのIraqiZorro選手よりも上だという声もあります。そしてこの試合でも、彼のリンゴが終始とても大きな働きをしており、高い火力を継続して出し続けていました。

Ardentのバンはリンゴのカウンターとなるコシュカというところだと思いますが、G2側はスカイ、セレス、キャサリンの構成ならば、なぜヴォックスをバンしたのか少し不思議でした。ヴォックスをバンして敵にリンゴをピックさせることを許すのであれば、ジャングルはタカという選択肢も面白かったのではないかなと思います。

この辺は結果論になってしまうので、一概にはいえませんが、"ドラフトピックの段階でArdent側が有利な状況を作れている"ような気がしました。

ジャングルアダージオとレーンリンゴのシナジー(相乗効果)が非常にうまくハマっており、リンゴが火力を出しに行く場面ではしっかりとリンゴに「怒りの使者」をかけることで、ただでさえ瞬間火力が高いリンゴが更に強力な存在となっていました。

対するG2側は、リンゴを落とすのに若干時間がかかる場面が多くあったため、つらい集団戦が多かったという印象を受けました。その結果、試合時間とともに勢いは衰えG2は敗北。Ardent Allianceが勝利を収めました

第3試合 Infamous vs UniversalCivils

そして第3試合の日本代表戦...相手は東南アジア代表のInfamousです。7月に開催されたWorld Invitationalからメンバーを1人チェンジして、2回目の国際大会出場となります。

【Infamous】
バン...コシュカ ピック...スカイ・リンゴ・キャサリン
【UniversalCivils】バン...アダージオ ピック...セレス・グレイヴ・アーダン

バン/ピックはこのような形になりました。
僕らは1試合目に負けてから、この1週間でかなりのパターンの考察を重ねました。
そしてVIPL全体のデータ傾向と、情報が少ない中で、Infamousについてのリサーチに思考を巡らせました。選手3人には"現状で自分たちの実力が発揮できるベストピックはなにか"ということを議論させ、僕は今大会のデータ分析、そしてInfamousのリサーチを行いました
データ分析
具体的には上画像のように、これまでの試合でバン/ピックされたヒーローをまとめ、ヒーローがバンされる確率、ピックされる確率、ピックした場合の勝率を算出しました。トータルの試合数が少ないため、これだけですべてを決定づけることはできませんでしたが、判断材料の1つとしてとても有効なデータでした。

ここからわかったことは...

・大会使用パッチでOPとされるアーダンをピックした時の勝率が非常に高いこと。
・NA、EUではOPと言われているロナの勝率が非常に低いこと。
・第1試合、InfamousはEA出身であるINVに対してセレスをバンしており、彼らはセレスを苦手としている可能性があるということ。


といったことでした。他にも細かい点はありますが大まかにはこんなところです。
Infamousについてのリサーチ
データだけでは物語れないのがオフライン大会です。このデータに選手がどういうプレイヤーなのか、どういうチームなのかという情報を加えて作戦を細かく練り直す必要がありました。

現地での会話の中で、Infamous、GankStars、Ardentは同じ物件を借りて滞在しているという情報を得ていました。彼らはすべて違うグループで予選を戦っています。この情報から、"お互いに作戦に対して議論を重ねながら、一緒に練習をしているのではないか"という仮説が生まれました。

GankStarsとArdentは、第1試合の1stピックでアーダンを選んでいます。GankStarsの第2試合は、フォートレスもしくはキャサリンをピックしたかったためにアーダンをバンしています。更にInfamousの第1試合における1stピックはスカイ。彼らがEAの研究をしてきているとすれば、初戦でINVに使われたコシュカも嫌っているはずです。以上の考察から僕らが導き出した【Infamousのドラフトピック】の仮説は...

・アーダンのバンを狙ってくる。
・アーダンをバンしなかった場合、敵はコシュカもしくはセレスをバンする。
・アーダンをバンしなかった場合、敵はアーダンもしくはスカイをピックする。


というものでした。
これに対して僕らはなにをバンするべきか。選択肢はスカイとアダージオでした。その理由としては下記のような点が挙げられます。

・アダージオをピックされるとカウンターピックがしづらく、後攻ピックの強みを活かしきれない
・MammaMia選手のアダージオは、INVのdruid選手でさえ警戒する相手。INVもアダージオをバンしていた。
・スカイはsenpan選手の得意ヒーローである反面、敵に使われると非常に厄介
戦いを分けた要因
僕らはsenpan選手がスカイをピックできる50%の可能性に希望を残しつつ、アダージオをバンしました。結果で言えば負けてしまいましたが...。

しかし、このドラフトピックはWEV戦と比べ、こちらの仮説通りに刺さっていました。プレイヤー個々の判断能力集団戦のイニシエートの仕方など、プレイングスキルの差がもたらした結果だと思います。序盤まで優勢に試合を進めていながら逆転され、負けてしまった要因をあえてあげるとすれば...

・味方2人がやられている状況で、senpan選手が敵の金鉱山獲得を阻止しようと前に出てしまい、結果敵にエース+タレット破壊を敵に許してしまった。
・Princess選手はドラゴンハートx2→シバースチール→アトラスというビルドパスを選択するべきだった。
・TakeItEasy5選手のグレイブとsenpan選手のセレスが集団戦で離れすぎていて火力を出し切れていなかった
・クラーケンスティールにセレスのUltを使ってしまい、最後の集団戦でセレスが火力を出せなかった。
・Cassandra選手のリンゴの集団戦でのポジショニングが非常にうまかった。

といったところでしょうか。

この辺は選手個人の判断能力、プレイングスキルに依存する部分なので、今後経験を積めば、世界の舞台へ戻ることも不可能ではないでしょう!

敗退が決まってしまった「UniversalCivils」

今回の敗北でグループステージ敗退が決まってしまった「UniversalCivils」ですが、まず第一に、僕も含め選手全員が、日本から応援してくれていたファンのみなさんに非常に申し訳なく思っています。

World Invitationalで準優勝という結果だった日本が、2大会ぶりに世界の舞台へ戻ってきた。各国からの注目も高かった中でこのような結果になり、非常に悔しい思いをしています
しかしながら、これは"世界レベルのプレイヤーはまだまだ上にたくさんいる"ということでもあり、この点からこのゲームの奥深さや、まだまだたくさんの伸びしろを痛感しました。今回の出場は必ず成長の鍵となると感じています。

僕らに残された「Invincible Armada」との1戦。日本からの応援に恥じない、ベストな試合をプレイしたいと思っています。

UniversalCivils、敗退...!

世界の高い壁に惜敗を喫してしまった「UniversalCivils」の面々。まだ1試合残っていますが、この時点でグループステージ進出は不可能となってしまいました。

しかし、まだ1試合残っているのです!相手は韓国の無敵艦隊「Invincible Armada」。激戦必死ですが、日本代表として一矢報いるような奮闘に期待しましょう!

なお、このレポート記事は「VIPLレポートまとめページ」にて随時リストアップされていきます。また、「VIPL」の詳しいルールやスケジュールなどは、コチラの記事をご覧ください。

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